厚労省がブラック企業名を公表

 厚労省が、長時間残業を行っており、是正勧告にも応じなかった企業名公表を行ったとのことです。

厚生労働省は、千葉市にある棚卸し業務の代行会社の複数の営業所で違法な長時間の残業があったとして、この会社の名前を公表しました。長時間労働を防ぐため、厚生労働省が行政指導の段階で企業名を公表することを去年、決めてから企業名が公表されたのは初めてです。
厚生労働省によりますと、この会社は、千葉市にある棚卸し業務の代行会社、エイジスで、従業員のうち63人が、違法に月100時間を超える残業をさせられていたということです。
違法な長時間残業と判断 厚労省が初めて企業名公表 2016年5月19日NHK News

 まあ、年に四回も是正勧告を行ったにも関わらず、それに応じないからやっと公表したというのは、甘い気もしますが…、それでも、行政が実名を出して指導を行うことの意義は小さくはないでしょう。行政に名前を公表されるという事は、ネットや組合によるものと違い、一部の狂人の仕業と言い逃れする事は不可能である為(まあこういう言い逃れも隙があればすぐにバレますが)、企業はしっかりした対応が必要になります。また、就職活動を行う人にとっても、有力な情報となるでしょう。

 とはいったものの、この取り組みはまだ始まったばかり。現状では、行政指導を行うのが条件である為、公表に至るためには、証拠を用いて労働基準監督署へ向かう必要があります。監督署で相談する場合は、証拠を集めておかないと相手にしてもらえない可能性が高いため、過去の「労働トラブルの証拠として使えるもの」を参考にし、証拠を集めておきましょう。泣き寝入りとか、ネットで愚痴を言うだけではこのような指導は動き出しません。大変かもしれませんが、違法行為は、正しく申告すれば今回の件のように、是正する動きが必ず始まります。

 尤も、現状はこれ以上の重い罰を行政が下すことは難しそうですが、行政への働きかけ次第では、名前公表しても是正しない場合は、業務停止とか、経営陣に対して直接的な罰を下す等が可能になるでしょう。名前公表についても、組合、NPO等の長きの働きかけによるものなので。
 また、こういうモノに対して、悪徳企業は必ず悪知恵を用いて抜け穴を見つけてくるため、どういう抜け穴があるかもしっかり監視し、その穴を塞いでいきましょう。 

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