ワタミは人間使い捨てが企業利益にも悪影響であるという例となるか

 ワタミの分析記事がある記事より、ワタミの中心である外食産業の店舗数、売り上げ数が減り続けているとあります。居酒屋全体は決して売り上げが減っているわけではないのがポイントです

図を見れば明らかなように、たった2年あまりで全体の3割に及ぶ200店舗弱を閉店。本年度に入っても店舗数は依然として減り続けている。既存店の売上も前年比でプラスになったのは4月だけだ。(中略)
従業員にしっかりと給料を還元しながら、味やサービスの面でも客に訴求できる「鳥貴族」や「塚田農場」といった外食チェーンは順調に伸びている。

ワタミ、給与水準のごまかしに見る抜け出せない「ブラック企業」体質 ハーバービジネスオンライン 2016/8/5

 ワタミはご存知の通り、過労死事件が社会的に問題視されて以降、介護の過重労働によって起きた事故、残業代のごまかしや著書等を用いた強制寄付、カルト宗教のような無意味な研修、反省文等のパワハラ問題、創始者でもある渡邉美紀元会長の「365日24時間死ぬまで働け」発言等、様々な問題が明らかになり、2013年にはブラック企業大賞を受賞しています(一部はこちら参照)。言ってしまえば、ブラック企業の代名詞といってもよい企業です。
 さて、記事の分析を見る限りでは、これらの問題が明らかになって以降は、売り上げが落ちているとあります。企業の利益は複合的なものである為、この記事だけで従業員となった人間を使い捨てることで売り上げが落ちたと決めつけることは出来ませんが(記事には「最大の要因は、同居酒屋が伸びていたデフレ時代が終わったこと」とあるんで)、ワタミが過労死を出さず、介護の事故を起こさず、従業員を奴隷のように扱わずに、最低限法律で定められている待遇を与えていれば、他の居酒屋は伸びている昨今、同じ結果になったとは思えません
 ワタミの売上減は、人間を使い捨てる事が、企業にとってもマイナスとなる事が社会的に認知される大きな切っ掛けになるのではないでしょうか。もしそうであれば(ワタミで働いている方は気の毒ですが…)、ブラック企業問題に大きな光が差し込むのは間違いないでしょう。

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