何故、「非正規をなくす」ではなく「『非正規』という言葉をなくす」なのだろうか

 8月3日の、安倍内閣総理大臣記者会見(第三次安倍第二次改造内閣発足による)で、雇用について述べてる部分がありましたが…。

その最大のチャレンジは、「働き方改革」であります。長時間労働を是正します。同一労働同一賃金を実現し、「非正規」という言葉をこの国から一掃します。最低賃金の引上げ、高齢者への就労機会の提供など、課題は山積しています。今回新たに働き方改革担当大臣を設け、加藤一億総活躍大臣にその重責を担っていただきます。

首相官邸内 記者会見ページ 2016/8/3

「働き方改革」において、長時間労働の是正、同一労働同一賃金是正を行うことは非常に歓迎すべきことですし、最低賃金の引き上げを課題にすることも歓迎すべきことです。記者会見が口だけのものにならないよう、成果を出すことを期待したいところです。
 ただ、揚げ足取りかもしれませんが、『「非正規」という言葉をこの国から一掃します』という言葉には少し疑問があります。単純に非正規雇用を一掃するのであれば、回りくどい言い方をせずに「非正規雇用を一掃する」と言えば良いだけの話です
 憶測の域を越しませんが、このような表現をした理由を幾つか推測してみます。

①「非正規雇用」という言葉を単純に別の言葉に置き換えて、対策の実績を作る

 多くの識者もツイッター等で指摘していましたが、このような方法にすることも可能にするために、このような表現を取ったと考えることも出来ます。
 また、『「正規雇用」の待遇を「非正規雇用」と変わらないものにし、さらに非正規雇用を置き換える規則を設けて、見せかけは正規雇用のみにする』というより穿った見方も見かけましたが、まあそれなら「非正規雇用を一掃」でいいかなと。

②「非正規」は一般的なものではないものにするという意味

 「非正規雇用」がイレギュラーなものとなれば、一般的に「非正規雇用」を聞くことはなくなります。曲解かもしれませんが、こういう見方も出来なくはない気がします。

③原稿の間違い、もしくは安倍首相が言い間違えた

 この可能性もゼロではないかもしれませんが、まあ、こんな間違いはしないでしょう。

 まあ、いろいろ書きましたが、どれが正解か(もしくはそれ以外か)は、内閣と官僚以外には分かる事はないでしょう。エントリー的に本末転倒かもしれませんが、論より証拠ということで、これからどういう政策を実際に行っていくかを、しっかり監視していきましょう。

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