論理的、科学的に再考したほうが良い日本の一部の風潮

 中国メディアに、日本や米国で働いた人が、米国、中国にはない、日本の奇妙な風潮を記しています。
 そこで、幾つか気になったものを。

2016年8月16日、煎蛋網は、「日本のオフィスの5つの怪現象」と題する記事を掲載した。

記事の著者は、日本や米国で働いた経験を持つといい、まず、日本のオフィスはそのたたずまい自体が奇怪で、初めて経験する人は「みんな震撼する」としている。
(中略)
2つめは「人事異動」。記事は、「ほかの国の事情は分からないが、米国ではそんなことはなかった。日本では毎年、大規模な人事異動が行われる」とし、一つの部署での経験がいくらあっても、誰もが例外なく人事異動の対象になるとしている。
(中略)
そして、記事が「最も奇怪な現象」として挙げた5つめが「朝礼のスピーチ、合唱、運動」だ。著者は渋谷で働いていたときに最も印象に残っているのが、毎朝、全員が必ずスピーチし、社歌を歌うことだったという。記事は、「日本の会社では社員に元気を出させるためによく行われることだというが、こうした活動を辞めて社員をもう30分寝かせた方が元気が出るのではないか」としている。

日本のオフィスで起きる5つの「怪現象」―中国メディア 2016年08月18日 06時20分

 全ての企業がそうというわけではないですが、日本企業の人事異動は多いです(宮本政於氏の著書にもあった)。そして、それらの人事異動は、人員の不足という事や報復等、本人の経験や適正が無視される事も多々あります。また、人を動かす職務である、所謂管理職は、昇進、つまり「ご褒美」という形で与えられるのが一般的であり、そこでも適正は無視されます。
 独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)統括研究員の濱口桂一郎氏によると、日本はそういう「メンバーシップ型」の正社員が一般的であり、比して欧米では、職務や勤務地が絞られる、つまり、人事異動をあまり行わない「ジョブ型」の正社員が一般的とあります。この中国人記者は、その違いに驚いたのでしょう。そして、向き不向きを無視したような、非科学的なやり方を奇妙と表現したのでしょう
 尤も、最近は「ジョブ型」の正社員を作る動きが日本でも始まっており、問題点はまだまだあるものの、改善に向かってるように思えます。

 そして、朝礼のスピーチや合唱、運動も、未だに行われている企業は少なくありません。これによって「一体感が生まれて仕事がはかどる」という意見も見かけますが、これらは詳細な社会科学的、心理学的な調査を経たものではなく、推測の域を越すものではありません。そのような代物に対して、睡眠時間を削ってまで行うのは時間の無駄だと思うのは、論理や科学を重視する側から見たら、当然ではないでしょうか。

 論理、心理学、科学を無視したら成果が生まれにくいことは、歴史が明らかにしています。日本企業は、これらの点をもう一度踏まえ、いろいろな風潮を最高する必要があるのではないでしょうか?

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