衆議院選挙が近いため、労働面から各党マニフェスト(公約)を見ていきたいと思います第五弾。時間の問題で、最後です。
今日は日本維新の会マニフェスト。
(1)国・地方の公務員総人件費2割(5兆円)削減
●官民間の「同一労働同一賃金」を実現する。官民給与比較のあり方を抜本的に見直し、 民間より高い水準となっている公務員給与を適正化。
多くの公務員が「優良」評価となっている勤務評価を改めるとともに、年功による自動的な昇給も見直す。
公務員総人件費を2割削減とあり。なお、数値目標はあれど、どのような削減をするかは記載なし。昇給見直しもあり。
共産党と対をなす箇所。
(4)雇用・労働政策
●「同一労働同一賃金法」を制定し、労働移動を阻害する年功序列型の職能給から、
同一労働同一賃金を前提とする職務給へ転換する。(官民の賃金格差の是正については別掲)
同一労働同一賃金を法として整備するとあり。職能から職務給へするとあり。
●労働時間ではなく仕事の成果で評価する働き方を可能とする労働基準法の改正。
仕事の成果で評価する働き方を可能にするとあり。なお、自民党が提案している、「高度プロフェッショナル制度」(実際は特定の給与がある人は、決定を通じて残業代を支払わなくても良いというだけの制度)との関連は不明。
●労働市場の流動化と労働移動時のセーフティネットの充実を同時に推進する。
流動化、セーフティネット充実とあるが、具体的な記述はなし。
●解雇ルールを明確化するとともに、解雇紛争の金銭解決を可能に。
解雇の金銭解決についてあり。金銭の水準等の記載はなし。
●高齢者が生きがいと誇りを持って働き続けることができるよう、インターバル規制をはじめとするシニア向け労働法制整備を進める。
シニア向け労働法整備についてあり。但し、共産党等が掲げたインターバル規制については、あくまでシニア向けの模様。時間の記載等もなし。
●労働市場のニーズを踏まえ、公的職業訓練を徹底的に見直す。
職業訓練の見直しとあるが、具体的な記載はなし。
●認可保育所設置基準を原則として条例で決められるようにする等の分権化を徹底するとともに、 規制改革により保育サポーター制度の導入、保育士要件の多様化、家庭的・小規模保育事業の 拡大(安全確保のうえ、ICT技術を利用したマッチングも導入)を図る。
小規模の保育事業を認められるようにする等あり。
●保育士給与に関する官民格差の是正と、正規・非正規職員間の同一労働同一賃金。 私立保育園と無認可保育施設の保育士の処遇を大幅改善。
保育士の待遇を改善とあり。数値目標や具体案はなし。
●給付付き税額控除はじめ「負の所得税」同様の考え方を導入する。
●ワーキングプア、無年金の高齢者、一定の所得に達していない低賃金労働者等に、勤労インセンティブを与えるため、勤労税額控除制度を導入する。
ワーキングプア等の低所得労働者に対する控除制度を導入するとあり。また、負の所得税についてもあり。
総評としては、低所得の人をあげようという記載はありましたが、ブラック企業の問題に関する記述はほぼなく、労働環境の対策については関心があまりないようでした。共産党と対をなすものが多いようにも感じました。
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