戦わないと同一価値労働同一賃金も絵に描いた餅になるだろう

 東洋経済の記事に、露骨な正規、非正規雇用差別をしている郵便局の例がありました。

実際には「同じ仕事」どころではない。現在、三田さんはこの春に新卒で入社してきた正社員に「混合区」の配達方法を教えている。主に配達時刻が指定された速達や書留といった重要郵便物を配る混合区は、その都度、配達コースを工夫したり、配達中も臨機応変に道順を変えたりしなくてはならず、ここを任されるのは、社内でも担当区域に精通した優秀な配達員に限られる。業務用の住宅地図と首っ引きで指導をするのだといい、こうした新人教育はここ数年、彼の仕事のひとつにもなっている。

また、取材で会った日は郵便物が少なく、正社員のほとんどが定刻より1時間早く退勤できる「時間休」という制度を利用して引き上げていった。しかし、三田さんにはそんな制度はない。夕方から1人営業に出掛けたと言い、「早速、(暑中見舞はがきの)“かもめ~る”の営業、1件取ってきましたで」と胸を張る。

雇用更新を繰り返して勤続11年。混合区の配達も新人教育も任されるベテランだ。年賀はがきやかもめ~るなどの販売成績も局内トップクラス。しかし、年収は約350万円。正社員以上の働きをしているのに、年収は正社員に遠く及ばない。

55歳郵便配達員に生活保護が必要な深刻理由~期間雇用社員を苦しめる正社員との賃金格差~ 東洋経済 2016/7/23

 もっとも、これは記事にもある通り、以前書いた現行法でも同一価値労働同一賃金は原則であるという記事にもある通り、労働契約法第二十条に違反しています。よって、現在は訴えを起こし、是正しようとしています裁判のページ
 しかし、ここまで露骨な例であっても、訴えを起こして、大々的に動かないと是正されないというのが現状です。つまり、毎度の結論ですが、黙っていても理不尽な現状は絶対に是正されることはありません。同一価値労働同一賃金を絵に描いた餅にしない為にも、こういうあからさまな差がある場合は、戦うしかないでしょう。

 なお、今回の裁判は、全国に郵便局をもつ日本郵政を相手にしている為、勝訴となれば影響も大きなものになる筈です。不当な判決でない限りは勝訴であると思いますが、是非勝訴して欲しいものです。

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