副次的な問題が発生する前に技能実習生制度は一度中止したほうが良いのでは?

 NHKのノーナレという番組で、ベトナム人技能実習生の実態が取材されていました。

ある晩、番組関係者のもとにメールが届いた。「こんばんは」「たすけてください」。送り主は一人のベトナム人女性。技能実習生として縫製工場で働いているという。雇い主の目をかいくぐり、次々と送られてくる動画。そこには劣悪な住環境の中、休みもほとんどなく、低賃金で長時間の労働を強いられる日常が映し出されていた。ある日、工場を抜け出した女性にカメラは密着。その訴えは、絶望的な現実を変えることができるのか。

ノーナレ 「画面の向こうから―」NHKオンデマンド

 実際の番組では、「日本円で75万円(ベトナムの普通の農家の年収の4倍弱)支払って日本に来た」「制度で決められた物とは違う職種に」「社長から日常的に怒鳴られたり、無茶なノルマを課せられた」「月180時間残業をさせられたのに40時間分の残業代しか払われていない」「3万円の寮は、窓もプライバシーもなく劣悪」等などの違法な上に非常に劣悪な環境で労働していた事が取り上げられていました。幸い、番組に訴えた人達は支援団体と繋がり、その職場を離れることができたみたいですが、これらは改めて説明するまでもなく、氷山の一角です。拙ブログでも実態について何度も取り上げており、失踪した者も山ほどいると書いてます(過去記事)。支援団体に繋がれず、ちゃんとした職場に行けない人も少なくはないのが現状です。

 この制度自体は(今の制度になったのは)2010年と新しく、大幅な反日感情が生じたり、失踪した者や帰国できない者が反社会勢力となって派手に活動したという事は生じていませんが、今の状態で放置した場合は生じる可能性が高いように思えます。実習生の権利保護は当然のこと、こういう副次的な悪影響を防ぐ為にも、技能実習制度は一度中止にして、抜け穴のない形で再構築すべきではないでしょうか?



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