悪質な使用者に沈黙は厳禁~インドカレー店「シャンティ」の問題について~

 数日前にインドカレー店「シャンティ」(経営会社は東京都駒込の日本機器製造株式会社)が、長期間にわたり賃金が未払である事が、ツイッターの投稿(リンク先は当事者のアカウント)で明らかになりました。

東京の駒込・大塚などに5店舗を展開するインドカレー店「シャンティ」の外国人従業員(15名)が、6月20日付けで店舗閉鎖・解雇を迫られています。しかもインド・バングラデシュのかれらには、2年間まともに給料が払われていません。今年に入ってからは1円ももらっていないといいます。また住むところを奪われ、現在店舗で寝泊まりしてます。会社・児玉政之社長は、文書で「6月17日までに店舗から退去しなさい」と通告してきました。

インドカレー店「シャンティ」従業員が解雇・追い出しの危機! レイバーネット 2016/6/17

 なお、店舗が赤字ということでもなく、経営者が金銭的に困っているわけでもないという、非常にひどい事例ですが、残念ですが、日本ではまだまだこういう経営者がいるのが現状でしょう。
 但し、代表の方が然るべき場所へ相談に行ったり、これらの問題がツイッターを経由して判明した後は、上記レイバーネットを始めとして、様々な所でニュース記事となっています。また、専門家や、専門家でなくても労働系の法律に詳しい方に有益なアドバイスを受けてもいるようです(タイムラインで確認)。
 現状はまだ闘争中の段階ではありますが、世論も味方につけており、確実に良い方向に向かっているようです。

 日本は法治国家であり、かつ、「ブラック企業」という言葉が一般的になった昨今、悪徳な事例は声を上げれば沢山の味方を作ることができるという事が、今回の件で改めて証明されたと言っても良いでしょう。逆に言うと、労働において、使用者からどんなに酷い目に合わされていても、沈黙をしていたら味方は現れないという事でもあります。

 月並みな結論ですが、悪質な使用者に対して、絶対に沈黙はせず、声を上げていきましょう。勇気を上げて声を上げれば、確実に心強い味方がつきます。
 最後に、作家ゲーテの言葉を紹介します。「財貨を失ったら働けばよい、名誉を失ったらほかで名誉を挽回すればよい、勇気を失ったものはこの世に生まれてこないほうがよい。」(訳によって誤差あり) 厳しい言葉ですが、この言葉を我々の心にも刻みたいものですね。

P.S 記事では17日までに退去とありましたが、19日に実際に店舗へ行ったところ、営業しておりました。この張り紙がなくなり、無事営業継続できることを願うばかりです。
shan

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