経団連会長は「終身雇用は守れない」と言ったが…

 日本経団連の中西宏明会長のニュースより

経団連の中西会長は、企業が今後「終身雇用」を続けていくのは難しいと述べ、雇用システムを変えていく方向性を示した。

経団連会長“終身雇用を続けるのは難しい”2019/4/19 日テレ

 言うまでもなく、システムとしての終身雇用というものは存在せず(「期間の定めのない雇用」であっても、一定の条件がそろえば解雇可能。そもそも、会社が倒産すれば自動的に雇用は終わる)、それ故に経団連会長の言う「システムを変える」という方法は、下記の方法になるのでしょう。

①「期間の定めのない雇用」を減らし、「期間の定めのある雇用」の求人を増やす。
②自主的な退職が簡単に可能になるように、自己都合退職の待機期間をなくしたり、各種補助を手厚くする。
③法人税の適用を厳密にしたり、補助金等の制度を厳しくし、企業の寿命を短くする。

 まあ、経団連は③の方法を是とはしないでしょう。となると、①か②となります。もっとも、①については、1990年には4500万人の就業者のうち、900万人であった(つまり2割程度)非正規雇用者が、2018年には5600万人の就業者のうち、2100万人(つまり4割弱)にも増えており、今更な感じがします。
 尤も、今までの経団連の事だから、①を取る可能性は高いでしょうが、それでも経団連の言うように「終身雇用をやめる」のであれば、②の方法を取らざるを得ないように感じます。経団連がそういう事も言うようになれば、悪評ももう少しマシなものになるような気がするのですが。


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